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文化財への落書きは絶対にやってはならない行為です。
いたずらで書いた落書きによって文化財の状態が変わってしまった場合、文化財保護法違反により、5年以下の懲役もしくは禁錮または30万円以下の罰金が科されます。
これを聞いても、まだあなたは文化財に落書きしようと思いますか?
もし、あなたが「どうしても文化財に落書きがしたいんだ!」という強い信念を持っているのであればお聞きください。誰にも迷惑をかけず、その夢をかなえる方法が1つだけあるのです。
それは、京都府八幡市にある「単伝庵」に行くこと。京阪電鉄・石清水八幡宮駅から歩いて約15分、落ち着いた住宅街の一角にそのお寺はありました。
門前の石碑には「らくがき寺」の文字が。自ら「らくがき寺」と称するこのお寺は、いったいどんなお寺で、どうして落書きがOKになったのか?謎は深まるばかりです。
その秘密は、また後ほど。
お寺に来て一番初めにしないといけないことは、落書きではなく御朱印集めでもなく、「お参り」なのですから。まずは、山門を入った正面の「大黒堂」にいらっしゃる「走り大黒天」様にご挨拶をしましょう。
お待たせしました。しっかりご挨拶をした後は、たっぷり落書きをしちゃいましょう!
大黒堂の中を見渡してみると、壁には既に落書きがビッシリ。何がそんなに書かれているのでしょうか?
よく見てみると、この小さな落書きにある共通点があることがわかりました。それは、落書きの一つ一つが何かを願う言葉であるということ。大願成就や商売繁盛、受験の合格など、人々の願い事が堂内の白壁を埋め尽くしていたのです。
一つ一つが真剣に書かれているこの願い事に、「らくがき寺」の秘密が隠されていました。
単伝庵は、江戸初期の1670年に創建された臨済宗妙心寺派の寺院です。度重なる存続の危機にさらされながらも、周りの人々の支援もあったおかげで、今に至るまで続いてきました。
そんな人々の多大な援助に感謝するため、大黒堂の建立の際に始められたのがこの「落書き」の風習です。大黒様から見えやすい位置に「願い事」を書くことで御利益を授かってもらおうという住職の思いが、ここに込められているのです。
感謝の気持ちからうまれた「落書き」の風習。とてもステキですね。
さっそく、筆者も願いをこめて落書きを書いてみることにしました。 300円を賽銭箱に入れると、木枠の中であれば好きなことを書くことができます。
「やる気ラボが人気になりますように」
切実な願いをこめて・・・。やる気ラボがもっと人気のあるメディアサイトになるように、筆者も頑張っていきますのでどうか大黒様よろしくお願いします。
年末になると文字が書かれた白壁は塗り替えられるので、新年一発目の落書きは単伝庵で決まり。みなさんも、近くの国宝・石清水八幡宮と合わせて、ぜひ参拝してみてはいかがでしょうか。
単伝庵はすべての場所に落書きできるというわけではなく、落書きできるのは御堂の内部だけです。また、営業時間は土曜日と日曜日、正月三箇日のみ。それ以外の時間に行きたいのであれば、要予約なのでお気をつけください。
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この記事を書いた人
勝部晃多(かつべ・こうた)
やる気ラボの娯楽記事担当。23歳。ハウストラブルコラムやIT関連のニュースライターを経、2019年8月より現職。趣味はプロ野球・競馬観戦や温泉旅行、読書等と幅広いが、爺臭いといわれるのを気にしているらしい。性格は柴犬のように頑固で、好きな物事に対する嗅覚と執念は異常とも評されている。
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