生活・趣味

お酒を飲みながらは未体験?ラグジュアリー空間でぜいたく読書【イキイキするライフスタイル提案】

2020.02.21

絵本を肴にバーでひととき「ブックハウスカフェ」

絵本好きなら知らない者はいないというほど聖地化した「ブックハウスカフェ」。「赤ちゃんから年配の方まで幅広く楽しめる場所」をコンセプトに日中はカフェ、夜はバーとして親しまれてきましたが、最近その”バー”の部分に大人が喜ぶちょっとした変化がありました。

 

 

ブックハウスカフェ
住所:〒101-0051 東京都千代田区神田神保町2-5 北沢ビル1F
アクセス:東京メトロ半蔵門線/都営新宿線/都営三田線神保町駅A1出口より徒歩1分※ベビーカーご利用の方はA2出口が便利。
営業時間:平日11:00~21:00、土日祝11:00~19:00
電話番号:03-6261-6177
HP:https://www.bookhousecafe.jp/

ブックハウスカフェは、正面から入ると、まず天井のかわいらしい絵と落ち着いた色合いのソファーテーブル席がくつろぎ空間として目に飛び込んできます。両壁には背の高い書棚にびっしりと並ぶ絵本と児童書の数々。さらに中央のカフェスペースの周りにも個性豊かな絵本の顔がズラリ。店内に一歩足を踏み入れるだけで楽しくなります。

 

奥にもギャラリー併設の飲食スペース、また小さい子供が遊べるようにマットスペースがあります。ところがこの辺り、だんだん夜になるにつれ、洒落た音楽が聞こえてくるのです…はたしてそれはどこから?

 

さらに奥の小部屋を覗くと、そこには同じ店舗とは思えないほどシックで大人な空間が!

 

2019年の暮れにひそかにオープンしたバー「リリパット」です。オーナー・今本義子さんの発案で、倉庫だったスペースを思い切って改装したのだそうです。

 

約三年前のオープン当初から、「大人にも絵本を楽しんでもらいたい」と大人ならではの憩いの場としてバーも兼ね備え営業してきた本店。しかし、「いまいちここでお酒を飲んでくれる方がいないな」と感じていたのだそう。

そこでお客様目線に立ち返った今本さん。自分が仕事あがりに飲みに行く時のことを振り返って、あることに気が付きます。
「いくら快適な空間でも、人は明るくて大きいところでお酒飲まないんだ!」

思えば自分が行くところは「暗くて小さい」場所が多かったそう。
「特におなじみのお店なんか、どれも暗くて小さいお店ばっかり。それでちょうど3坪の倉庫があったので、そこを潰してバーにすることを決めたんです」
こうして「子どもの本専門店」に大人だからこそ楽しめる空間が誕生しました。

 

 

本好きでだけでなく音楽通も多い神保町。そうしたニーズにも応えている

 

リリパットでは、時々今本さんが絵本の読み聞かせもしてくれます。絵本好きな方も、絵本なんてもう何年もふれていないという方も、ここで読んでもらう体験をすると、絵本の魅力に取りつかれます。お酒を飲んで気分が良いところに絵本の世界にふれると、和やかで素敵なひとときが過ごせるのです。

ミッフィーシリーズでおなじみディック・ブルーナの『おうさま』を読んだ際は、その場にいた全員が心動かされお買い上げされたというエピソードも。
「その頃イギリスのヘンリー王子のニュースが流れて、『あの本じゃないか』と思ってお客様にご紹介したんです。お酒を飲んでいる時はあまり長い本だと集中が持たないし、絵もわかりやすくて、内容もストレートで、みんなちょっとロマンチックな気持ちになったんですよ」

ここでの出会いがきっかけで絵本の良さを改めて認識し、「絵本をもっと読んでいこう」とモチベーションが湧いた方も少なくないのだそう。一人で楽しむだけでなく、絵本好き同士で集まって情報交換する姿もあるのだとか。

 

『おうさま』 ディック・ブルーナ/著 福音館書店 2017年04月刊

ブックハウスカフェはリリパットという本格的なバーを導入することでより大人が楽しめる場所となりました。この隠れ家感あふれる小部屋は神保町界隈の出版関係者やブックハウスカフェを慕っていた人たちの間でじわじわとその認知度が広がってきています。

「ブックハウスカフェは知っていたけど、そんな部屋ができていたなんて知らなかった!」という方や絵本×本格バーに少しでも興味を持った方は、下記画像のランプが点灯していたら営業している証です、ぜひそのドアを開いてみましょう。絵本を肴に和やかに飲むという他のバーにはない空気感が味わえますよ。

 

 

21:00まではブックハウスカフェ店内から移動できるが、リリパット専用入口は店の真裏にある。21:00以降は裏の扉から入る(平日のみ営業、24:00まで)

▼次ページ▼
至れり尽くせりの空間「文喫」

1 2 3

ページTOPへ