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皆さんは、Pan Pianoさんをご存じでしょうか?
チャンネル登録者数100万人超え、人気の動画の再生回数は700万回以上。今、飛ぶ鳥を落とす勢いで人気と知名度を上げている台湾人YouTuberです。
主に日本のアニメのテーマ曲やゲーム音楽を演奏しているPan Pianoさん。これまで投稿した動画の数は、2020年7月現在で約260本。確かなピアノの実力はもちろん、スラリと伸びる美脚や再現度の高いアニメコスプレに魅了された人も少なくないでしょう。
しかし、本名や生い立ちはもちろん、その素顔さえいまだに公開されないまま。
いったいどんな人なのか?どうして動画投稿をしているのか?今日は、そんな謎と魅力に包まれたYouTuber・Pan Pianoさんの、正体とやる気に迫ります。
Pan Pianoさんとピアノの出会いは、彼女が6歳のころにまでさかのぼります。
習い事として始めたピアノ。「管弦楽みたいに壮大なムードの音楽もできるし、ちょっとしたバガテル(小品)のような音楽も奏でられる」。同時にいろんな音色を出せるその魅力にひかれ、ピアノの世界にのめりこんでいったのだといいます。
また、Pan Pianoさんは同じころから日本のアニメを観ることが大好きでした。特に、今、世界各国でも人気がある『ジョジョの奇妙な冒険』は、幼い時からずっとふれてきた作品だったと振り返ります。
アニメ作品を盛り上げるのに欠かせないのが、テーマ曲。ピアノとアニメ作品が大好きだった彼女が、日本のポップソングを弾くことになったのは自然な流れだったのでしょう。
そんなPan Pianoさんですが、はじめからYouTuberになろうと考えていたわけではありません。台湾の台北市で活動する彼女は元々、大学を卒業してから、ピアノを教えることをなりわいにしていました。
しかし、その職業がゆえに、ある悩みを抱えていたのだといいます。それは、「普段、ステージに立ってパフォーマンスする機会があまりない」ということ。
どんなにピアノがうまく弾けても、聴いてくれる人がいないことには始まりません。モチベーションも下がる一方だったことでしょう。
そんな時にPan Pianoさんが見つけたのが、YouTubeの世界でした。それは、ボタン一つで世界中の人に向けて動画を公開できる場所。「誰かに自分の演奏を聴いてもらいたい――」。2016年の7月、彼女はその思いひとつで動画投稿を開始したのです。
「YouTubeにピアノ演奏をアップすることで、パフォーマンスできる場所を見つけられました」と語るPan Pianoさん。さらに、動画投稿を始めたことでファンとの交流が生まれ、「自身のペースでピアノの練習を続けられるようになった」といいます。
今でこそネット上で無観客ライブを行うアーティストは多いですが、当時から画面の前のオーディエンスに向けて演奏し続けてきた彼女。YouTubeはまさに、Pan Piano単独公演のステージだったのです。
そして、「日本の音楽を演奏しよう」という幼少の熱い思いは、大人になった現在でも変わることはありません。
これまでYouTubeに投稿してきた動画は約250本。そのほとんどが、日本のアニメのテーマ曲やゲーム音楽を取り扱ったもの。今では、登場人物になりきったコスプレにも挑戦しています。
YouTubeに動画をアップし続けるやる気。それは「音楽への愛情」だと、Pan Pianoさんは語ります。
ピアノの先生だったとき、一度、自分で演奏することをやめてしまった時期があったという彼女。しかし、純粋に音楽に感動できる心は、休まることがなかったといいます。「自分のやり方で音楽を表現したい」という思いが、今も彼女を駆り立てているのです。
また、自分の演奏を見てほしいと始めた動画投稿は、彼女に「ピアノのカバーを通して、もっと多くの人々に良いアニメ楽曲を知ってもらいたい」という新たなモチベーションを芽生えさせました。
「もし、自分のアップした動画をみて、その原曲を探してみようと思ったり、元のアニメ作品を見ようと思ったりしてくれたら、それは演奏者にとってこの上なく素敵なことです」。自分の行動が誰かに影響を与える喜び。それは、大きなやる気の源なのです。
そして彼女は最後に、好きなことを続ける方法について、こうアドバイスしてくれました。
「自分がやってみたいと思うことは、他の人の目線をあまり気にしないで、失敗を恐れず、とにかくやりながら勉強していくことが大切だと思います」。
時として「再生回数稼ぎ」と言われることもあるなど、周りからは称賛ばかりが集まるわけではありません。しかし、そんな批判はお構いなし。ピアニストYouTuber・Pan Pianoは、これからも、大好きなアニメ&コスプレという独自のスタイルで動画投稿を続けていくことでしょう。
今後も、彼女の「やる気」に注目です。
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この記事を書いた人
勝部晃多(かつべ・こうた)
やる気ラボの娯楽記事担当。23歳。ハウストラブルコラムやIT関連のニュースライターを経、2019年8月より現職。趣味はプロ野球・競馬観戦や温泉旅行、読書等と幅広いが、爺臭いといわれるのを気にしているらしい。性格は柴犬のように頑固で、好きな物事に対する嗅覚と執念は異常とも評されている。
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