新納一哉さん、ゲーム開発にかける想い「やりたい気持ちに、ウソをつきたくない」
2020.07.29
子育て・教育
2020.12.21
1985年12月25日生まれ。神奈川県横浜市出身。フリーアナウンサー。「マスパン」の愛称で親しまれ、様々なテレビ番組等で活躍。報道やスポーツ番組だけにとどまらず、バラエティ番組で見せるお笑い芸人やタレントとのやり取りでも人気を博している。2014年にはプロ野球・広島の堂林翔太と結婚。3人の子どもの母でありながら、精力的に活動を続ける姿は多くのファンの心をつかんでいる。枡田絵理奈オフィシャルブログはこちら
やる気ラボの勝部です。
枡田絵理奈さん、本日はよろしくお願いします!
よろしくお願いします!
早速ですが、枡田さん。
枡田さんが思うアナウンサーというお仕事のやりがいについて教えてください。
自分自身が商品であるタレントさんとは違って、他の人の良いところを見つけて、それを人に伝えることができるのがアナウンサーの仕事の魅力だと思います。私は、人が一生懸命作ったものとか、人が努力してきた過程とか、そういうのを伝えることが好きなんですよ。
アナウンサーとして、人の前に立つことについてはどうですか?
私は出たがりでもないですし、むしろ自分がテレビに出ることなどはそんなに好きではないんですよね。
でも、スタッフさんが番組を作るときに「ここに枡田がいたらいいな」って思ってもらえるんだったら、頑張りたいというふうに思います。バラエティ番組なども同じで、スタッフさんの番組への思いに共感して、それがいちばんおもしろくなるような形は何だろうと考え、お手伝いできることがうれしいんです。
昔からそういった考えで続けてこられたのですか?
基本的には、局アナ時代からそのようなスタンスでやってきました。いつも、自分はスタッフの1人なんだという気持ちで仕事をしています。自分が放送で1分も映らなくても、まったく構わないというような感じですね。だから今でも、オファーがあれば、なるべくその期待に応えたいなという気持ちでやっています。
この仕事をやっていて大変だったことはありますか?
これはTBS時代の話なんですけど、入社してからすぐ、私は3~4年くらいスポーツを担当していました。でも、次の年がオリンピックイヤーっていうときに、突然「情報番組に行ってくれ」って言われたんです。深夜の情報番組からお昼の帯番組への移動ということだったので、本当だったら栄転というか、すごく喜ばしいことなんですけど、それが本当にショックで…。
ずっと取材してきたアスリートたちがいちばん輝く4年に一回の舞台の直前で、その人たちの努力伝えることができない。自分にとって、それがいちばんつらいことでした。「なんで、あと1年遅くなかったんだろう」と悩み、整理をつけることができずにいました。
枡田さんは、自分が目立ったり人気になったりすることよりも、人々の努力を伝えたいという思いの方が大きかったのですね。
その時は、どうやって乗り越えられたのでしょうか?
結局、欲張って両方やらせてもらったんです!(笑)
え…!
「ひるおび!」の方にも迷惑は絶対にかけない。でも、伝えたいことがたくさんあるんですと相談したら、スタッフの人たちもぜひそのまま続けてほしいと言ってくれたので、結局両方やらせてもらえることになったんです。
そんなことってできるんですか?!
オリンピックの時は本当に忙しくて、ベッドで寝られるのは1時間とかでした。昼に生放送、夕方にバラエティの収録、オリンピックがロンドンだったので深夜に生放送という過酷なタイムスケジュールが続いていましたね(笑)
聞いただけでもめまいがするようです…。でも、それだけ思いは強かった、と。
そうですね。
やることになったからには、それを前向きにとらえました。「ひるおび!」の中でも、もっとオリンピックのことを伝えられればと思い、直談判して新しいコーナーを作ってもらったこともありました(笑)
すごい。自ら「やりたいこと」へ挑戦できる環境を作ったというわけですね…!
そんなアナウンサーのお仕事が大好きな枡田さんですが、2014年にプロ野球・広島の堂林翔太選手と結婚を発表されます。結婚後、仕事が減ることに対して嫌だと思ったことはなかったのですか?
それは、まったくないですね!
次の私の仕事は「この人を支えること」だと思ったんですよ。
それは、具体的にはどういうことでしょう?
アナウンサーの仕事も、一言で「アナウンサー」といっても、報道やバラエティ、スポーツなど、様々な職場に転職しているような気持ちというか、それぞれ内容が全然ちがうので、いつも新しい事にチャレンジするような気持ちでやってきました。だから、プロ野球選手を支えるということも、自分の新しい仕事という気持ちで、そこには楽しみな気持ちしかなかったんです。
誰かの役に立つことや誰かを裏から支えること、それが枡田さんの生きがい。「やる気」の根底は、変わらなかったということですね。
しかし、堂林選手に出会う前まではプロ野球選手に対して、あまり良いイメージはなかったとか?
良くなかったというわけではないですよ!でも、少し固定観念はありました。
もちろん真面目な方はたくさんいますし、素敵な方もたくさんいるんですけど、女子アナと野球選手っていう組み合わせが「ほらね」っていう感じがあるので、なんかそういうのは嫌だなとは思っていましたね。
枡田さんの中の、その固定観念を打ち壊したものはなんだったのですか?
本当に、たまたま好きになった人が野球選手だったというだけの話です。
会ってみたら気が合うというか、今まで会ったどの人よりも一緒にいて落ち着くというのがありました。頑張っている姿やまっすぐひたむきにやっているところを間近で見て、「支えたいな」って思ったんです。
素敵です!
プロ野球選手の奥さんというと非常に大変なイメージがあるのですが、実際はどうですか?
どの職種の奥さんでも大変だと思うので、自分だけが何か特別に頑張っているとはまったく思っていないんですけど…。ただ、プロ野球選手はキャンプなどを含めて年の3分の1は家にいないので、その間一人で育児するワンオペの大変さはありますね。また、自分の作った食べ物で身体ができていると思うと、食生活とか体調管理には気を付けないとなって思いながら日々すごしています。
結果が出ないときなどは、どのような声がけをしていますか?
正解かどうかはわからないんですけど、助言が欲しそうだったら助言するし、ほっといてほしそうだったらほっとくし、その日その日に応じて…ですかね。
私は、いつも明るいタイプの人間なんです。だから、私が家でどんよりとしているよりは生き生きとしている方がいいと思って、少々のことでは動じないようにしています。安らげる場所を作るという意味では、私自身が変わらずにいることがいちばん大切なのかなと思っています。
自分の感情は家族の感情に直結していますもんね。
そうですね。
あとは、精神的に疲れていそうなときには、家をいつもよりきれいにしておくとか、好きなおかずをこっそりと足しておくとか、家の中でプチハッピーを感じてくれるといいなって。本人は気づいていないと思うんですけどね(笑)
落ち込んでいるときに、いかにナチュラルにテンションを上げられるかというところを頑張っています!
さりげない心遣いが大切、と。
そんな枡田さんの頑張りもあってか、今年の堂林選手はキャリアハイの結果を残されました。
今年の春はコロナの影響で開幕が延期になったこともあり、「野球をやりたいけどできない」というもどかしさを見ていて感じました。だから、今自分たちにできることは何なのかということを、夫婦で話し合う時間を持ちました。
何もできないのはみんな一緒だから、そこを悲観して終わるのか、その間に自分のできることを少しでも見つけるのか、そういった話をしました。お互いに有意義な時間がすごせたのかなと思います。
苦しい時期も、夫婦二人三脚で歩んでこられたのですね。
枡田絵理奈さんは1歳、3歳、5歳のお子さんのお母さんでもあります。お仕事をしながらの子育ては、やはり大変ではないですか?
精神修行ですね(笑)
子育ては、当たり前のことを当たり前だと思ってはいけないんですよ。一度注意して直るわけではないですし、何回もしつこく言い続けないと本当に理解してくれないんですよね。「歯を磨くよ」って言っても1回で歯を磨いてくれることはないですし、片付けの最中に遊びだしたりするし、もう大変です…。
そんな中で、子育てを楽しむための秘訣などはありますか?
育児は永久に続くので、悪いループをいかに断ち切れるかが大切ですね。仕事だとお風呂に入って寝ればリセットできますけど、育児だとそうはいかないですから。
ずっと一人で子どもと向き合っていると、だんだんニコニコできなくなり、子どもたちの間も不穏な雰囲気になることがあります。そういうときに、ぜんぜん笑いたくない気分だったとしても、あえて「ニッ」てするようにしています。とりあえず笑顔で話しかけるようにしたら、子どもって意外なほどすぐにテンションが変わるんです。イライラしてきたときこそ、ウソ笑いでもいいので、とりあえず顔から気持ちを作ってみる。これが大切ですね。
なるほど。「気持ちは笑顔から」というわけですね!
堂林のパパの存在も大きいのではないですか?
パパは優しいし、頼りになります。でっかい長男みたいな感じで子どもたちと同じ目線で楽しんでいるので、本当に素敵なパパだといつも思います。家にいる時は、野球とかもよくしてくれるんですよ。
遠征のときも、できる時はずっとテレビ電話していますし、子どもたちは家の中で手紙のやり取りをしています。シーズン中は家にいても顔を合わせることが少ないので、「パパ、昨日ホームラン打ったよ」「見てたよ」って文通したりとか、できるだけコミュニケーションをとるようにしてくれます。
子ども想いのお父さんなのですね。
枡田さんは、「食育実践プランナー」「離乳食・幼児食コーディネーター」などをはじめ、様々な資格もお持ちです。なぜ育児や仕事で忙しい中、資格を取ろうと思われるのですか?
家庭の仕事って汚れたものを元に戻すとか、散らかったものを片付けるとか、マイナスをゼロに戻す工程っていうのがすごく多くって、自分自身に成長を感じるっていうのが難しいんです。だから、あえて自分が成長するための時間を設けることで、意識をもって勉強することを心がけています。
飽きっぽいので、単純にやるよりは試験とか資格とかゴールがあった方がいいかなと思って。自分の生活にも「つながる・活かせる・勉強になる」っていうことをメインでやっています。それが、役に立っているかどうかはわからないですけど(笑)
忙しくても、自分を成長できる環境に追い込む。素晴らしい心がけだと思います。
そんな枡田さんのように、いつもニコニコ前向きに生きるためにはどうしたら良いでしょうか?
開き直りですかね。
登山家の三浦雄一郎さんの「できない理由より、できる理由を考える」っていう言葉がとても好きなんですけど、いつでも「なんとかなるよ」って自分に言い聞かせて生きていますね(笑)
それでは最後に、「やる気が出ない」「やりたいことが⾒つからない」といった悩みを抱えている読者のみなさんに向けて、夢に向かって頑張るためのアドバイスをお願いします。
人間、年中やりたいことがあるわけではないし、むしろやりたいことのある人の方が珍しいと思うんですよ。周りを見渡したら輝いている人がたくさんいる気がしてしまうかもしれないけど、焦る必要はないと思います。
でも、いつかやりたいことが見つかった時のために準備をしておくことは大切。「咲かないときは根を伸ばせ」っていう言葉があるように、何かをやっておけばそれがいつか役に立つこともあると思うので、とりあえずコツコツ目の前のことをやってみましょう!
僕も、たいていのことはどうにでもなるような気がしてきました…!
枡田絵理奈さん、とても前向きなお話をありがとうございました!
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この記事を書いた人
勝部晃多(かつべ・こうた)
やる気ラボの娯楽記事担当。23歳。ハウストラブルコラムやIT関連のニュースライターを経、2019年8月より現職。趣味はプロ野球・競馬観戦や温泉旅行、読書等と幅広いが、爺臭いといわれるのを気にしているらしい。性格は柴犬のように頑固で、好きな物事に対する嗅覚と執念は異常とも評されている。
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