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BCリーグのトライアウトに密着。有名選手の弟、高校中退からプロ目指す16歳も・・・

2020.02.10

ルートインBCリーグのトライアウトに密着。2020年2月8日、さまざまな経歴をもつ67名の選手たちが、プロ入りを目指しロッテ浦和球場に集まりました。
彼らはなぜBCリーグトライアウトに挑戦するのか。その「やる気」を追いかけます。
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2月8日、ロッテ浦和球場でルートインBCリーグのトライアウトが開催されました。

この「トライアウト」とは、BCリーグ※、さらにはNPB入りを目指す選手たちのアピールの場であり、夢の舞台に立てる切符をつかむための戦いの場です。昨秋のトライアウトでは、草野球出身の杉浦健二郎投手が150キロを投げ、BCリーガーの仲間入りを果たしました。

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今回のトライアウトでは、日本人選手以外にも韓国、ブラジル、イスラエルなど、世界各国からたくさんの選手が参加。各球団の首脳陣が見守る中、50m走といった基礎能力テストから、打撃・投球の実技テスト、実戦テストまで、しのぎをけずりました。

やる気ラボは、午前9時半から15時まで行われたトライアウト、運命を決める指名選手の発表に密着。みごとBCリーグへの挑戦権を勝ち取った選手たち、指名漏れするもキラリと光るものを見せた選手にお話をうかがいました。

運命のドラフト直後、指名を待つ選手たち

トライアウトにエントリーした選手は全員で67名。
中日ドラゴンズで活躍する小笠原慎之介投手の弟・小笠原智一投手、高校時代にヨーロッパ代表にも選出されたカリサール・ノアム選手などが名を連ねる中、今回指名を受けたのはたったの5名。改めて厳しい世界であることを実感しました。

そんな中、オセアン滋賀ブラックスに指名された浦木直大選手(24)は、関西高校で2度の甲子園出場、IPU環太平洋大学で2度の神宮大会出場など、華々しい経歴を持つ外野手です。

怪我などの影響もあり一度野球を諦めかけたこともあったそうですが、「やっぱりプロ野球に挑戦したい」という強い思いから、このトライアウトに挑戦しました。

「指名がなければ、アメリカにわたってでも野球を続けようと考えていた」と語る浦木選手。どうしてそんなにやる気があるのかと問うと、「40歳になってやりたいと思っても、後悔するじゃないですか」と、さわやかな笑顔で答えてくれました。

また、昨年11月に行われたトライアウトに続き、2度目の挑戦で夢の切符をつかんだ選手もいます。
福井ワイルドラプターズに指名された小川亮太選手(21)は、地元の新潟県の建設会社で働きながら、この一年間中学生たちと一緒に汗を流してきました。

新潟県大会ベスト8の経験もある捕手ですが、高校を卒業した後はプロを目指さず、草野球チームで日々をすごしていました。しかし、同い年で同郷の横浜DeNAベイスターズ・知野直人選手(元新潟アルビレックスBC)がプロの世界で活躍しているのに影響を受け、「自分もやれる!」とやる気スイッチが入ったのだといいます。

【追記(2020.2.12)】本記事の掲載内容に誤りがございました。訂正しお詫び申し上げます。「甲子園に出場しベスト8まで上りつめた」→「新潟県大会ベスト8の」

今後の進路については「親と相談してから決める」としながらも、スタートラインに立てる喜びを噛みしめていました。

そのほか、福島レッドホープスから牛丸京輔選手(23)が、信濃グランセローズから小原大河選手(21)が、神奈川フューチャードリームスから小林栄登投手(20)が指名され、それぞれ入団に前向きな姿勢を示しているとのことです。

信濃グランセローズから指名された小原選手。甲子園でホームランを打った実績も

もちろん、指名された選手がいれば涙をのんだ選手も多くいます。

トライアウト最年少の16歳、出口翔太投手。一次試験に合格したものの、BCリーグ代表が告げる指名選手の中に彼の名前はありませんでした。
「緊張もあって、自分のフォームがわからなくなってしまいました。周りの選手はみんな体格も良いですし、自分はぜんぜんダメでした」。

栃木県の野球名門校・青藍泰斗高校に入学するも、人間関係の問題で昨年10月に中退。それでも野球を諦めることができず、「どんな形でもいいから続けたい」。仕事をしながら、叔父とマンツーマンでトレーニングを続け、BCリーグのトライアウトにのぞみました。

今回、惜しくも指名されることはなかった出口投手。
「僕はまだ16歳ですし、これからも受け続けるつもりです。次のトライアウトは11月なので、それまでに自分のフォームを固めたい。ジムなどに行って体重と筋肉量を増やしていきたいと思います」。
そう話す横顔は、合格できなかった悔しさよりも、「頑張って夢を叶えるんだ」という「やる気」に満ちあふれているように感じました。

実戦テストに登板する出口投手

今回のトライアウトで、みごとBCリーガーの仲間入りを果たした選手たち。指名漏れしたとはいえ、これからの指針と目標を見つけた選手たち。
やる気ラボでは、今後も彼らの「やる気」を追いかけます。


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この記事を書いた人

勝部晃多(かつべ・こうた)

やる気ラボの娯楽記事担当。23歳。ハウストラブルコラムやIT関連のニュースライターを経、2019年8月より現職。趣味はプロ野球・競馬観戦や温泉旅行、読書等と幅広いが、爺臭いといわれるのを気にしているらしい。性格は柴犬のように頑固で、好きな物事に対する嗅覚と執念は異常とも評されている。

 
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