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仕事・働き方
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1984年9月8日生まれ。東京都町田市在住。国士舘大学卒業後、「バラエティーメンズキャバクラ・クラブ帝王」を郷里の町田市にオープン。同店を市のハブにすることを目標に、ゴミ拾い活動なども積極的に行っている。また、楽しんごとお笑いコンビ「おいなり」を結成しYouTubeなどでも活動中。強面だが「りゅうき君は本当にいい子」と、周りの誰からも慕われている。
Follow @ryuuki8000起業家でもあり、お笑い芸人という異色の経歴を持つ渋谷りゅうきさんにお話をうかがいます。よろしくお願いします。
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お願いします!
さっそくですが、渋谷りゅうきさん。
りゅうきさんは、具体的にどんな活動をされているのですか?
「バラエティーメンズキャバクラ・クラブ帝王」というお店を、町田と横浜で経営しています。
バラエティーメンズキャバクラ…。それはいったい…?
だいたいみなさん、最初の反応はそれですよね。「意味わからん」って言われます(笑)
今でいう、相席屋のような感覚。お客さんどうしで話しをしたり、みんなでワイワイできたりする新しい感覚のバーなんですよ!
どのあたりが新しいのでしょうか?
ホストって一般的に、カラオケがダメとか、お客さんどうしで会話するのがダメとか、席を離さなければいけないといった細かいルールがあるんです。
でも、何かの縁で同じ空間にいるわけだから、その人たちが一緒になって飲める場所があればいいのになって。水商売で禁止されていることを、僕はすべてオッケーにしたい。そういう思いから始めたのが、このお店なんですよ。
一期一会を大切にしようということですね。
また、たくさんのお客さんに楽しんでもらうために、キャバクラの時間制を採用しているんです。
普通のバーだと、こっちもお酒を飲ませないとお金にならないし、お客さんも飲んでいないのに居続けるのって気まずいじゃないですか。そこで、キャバクラの時間システムを取り入れることで、お客さんにお酒だけではなく時間そのものを楽しんでもらいたいと考えたんです!
お互いが気分よく過ごせるお店だと。
ただ、キャバクラって名前にしちゃうと「女の子がいるお店なのかな?」と勘違いされてしまうので「メンズキャバクラ」と命名しました。でもそれだけだとホストのイメージが先行してしまうので、僕っぽさとして「バラエティー」を加えたんです。
結局…、なんでもありの面白い場所というイメージで来てもらえればうれしいですね(笑)
つながりました。
バー、キャバクラ、ホスト、そしてりゅうきさんの良いところをすべて合わせたお店。それが、「バラエティーメンズキャバクラ」というわけですね!
ところでりゅうきさんは、いつ頃から自分のお店を開こうと考えていたのでしょうか?
18歳くらいのときから起業したいとは考えていたんですけど、それは漠然とですね。
僕、実は国士舘大学を卒業して、中高の社会と高校の体育教師の免許を持っているんですよ!
そうだったんですね。
それでは、学校の先生になろうとは考えなかったのですか?
当時から、先生は最後の最後にやれればいいやと思っていたんです。だって、GTOとかのイメージですけど、高級な車に乗ってたら生徒にボコボコにされちゃいそうじゃないですか(笑)
大学卒業後は、なにか違う仕事をしたくて普通に就職活動をしていました。
なるほど(笑)
でも、なかなか働きたい仕事が見つからなかったんです。だからやっぱり、みんなの笑顔のために、町のために、お店を開こうと思ったんですよ。
アルバイトや引っ越し屋などをしてお金をためて、25歳の時にお店を開きました。
働きたい仕事がないからといって、自分で起業しようと思うのはすごいですね。しかも、町や人のためになんて…。
大学時代、僕は応援団に所属していたんですけど、当時から「どうせ死んでしまうんだったら、何か人のためにできることをしたい」という気持ちが強いんです。もしかしたら今の仕事は、応援団の延長なのかもしれないですね。
とてつもないやる気のパワーを感じます!
実際に開業されてみていかがでしたか?
今年で10年になるんですが、とにかく幅広い客層や年代の方たちに楽しんでいただけていると実感しています。全員男性のお客さんの時もあれば、全員女性の時も、さらには親子でやってきてくれる人たちもいるんですよ。
本当に町の人々の役に立てる場所を、自らで作りあげてこられたのですね。
しかし、順風満帆にやってこられたというわけではなかったと思います。
これまで何かつらい経験をしたこと、きつかったことなどはありませんか?
それはもちろん、死ぬほどありますよ!
死ぬほど…ですか?
はい。始めた当初は怖い人がやってくるんです。
これは10年前の話なんですけど、「おまえのボディーガードになってやるから、みかじめ料を払えよ」といきなり押しかけてきて…。「間に合ってますよ、松本さん」と断ったら、「さらうぞ!俺は松井じゃ」とめちゃくちゃ怒られたことがありました。
(うわぁ…)
他にも、こんなことがありました。
うちはどんな職業のお客さんでも受け入れているので、やっぱり中には変な人もやってくるんです。僕が「お会計、お願いします」と言ったら「いや、さっき払ったじゃん」とバックレたり、僕のセカンドバッグをパクって出ようとするようなやつがいたりだとか…。本当に大変ですね。
そんな人がいるんですか。誰でも楽しめる場所というのは、やはり一長一短がありますね。
そして今は、新型コロナの影響も大きいのではないでしょうか?
そうですね。今は1000円稼ぐのでも大変な時期。何度祈りながら酒を注いだことかわかりませんよ。
そんな中で、りゅうきさんはどうやってモチベーションを保っておられるのでしょうか?
僕、大変なことって、必ず意味があるから起きるんだと思っているんですよ。
意味があること?
はい。例えば、今はコロナの自粛期間でお客さんが来られないじゃないですか。この際に卵パックを使って店を防音にしてみたり、それがきっかけで地元の卵を宣伝するきっかけになったり、今でしかできないことがきっとあると思うんですよ。
なるほど。それはとても前向きな考え方ですね。
また、帝王っていう店があるからこそ、町田が盛り上がっているという自負があるんです。例えお客さんが来られなくても、「あの店があるからいいよね」とコロナ禍でも頑張ってもらえるように、そんなお店を作るために努力しています。やっぱり、この町に愛されたいという気持ちが強いんですよね。
開業当初から、りゅうきさんの意思は揺らがないんですね。
そうです。一人でもこの店を好きだと言ってくれる人がいるなら、家賃を払い続けられる限り、僕はそれを「黒字」と呼んでいます。
ピンチはチャンスではなくて、ピンチはピンチ。でも、ピンチって、いちばんありがとうをもらえるチャンスなんですよ!
素敵です!
話は変わりますが、渋谷りゅうきさんは楽しんごさんと一緒にお笑いコンビ「おいなり」をされていますね。二人は、どういった経緯でコンビを組むことになったのですか?
4年くらい前なんですけど、人づてにしんごちゃんを紹介してもらって、しんごちゃんの誕生日パーティーに出席したんです。そこで意気投合した、という感じですね。
意気投合してすぐお笑いコンビに?
いえ、始まりは衝撃的でしたよ(笑)
いきなり浅草の木馬亭というところに、「漫才やるよ!」と連れていかれたんです。「え、漫才?漫才って二人でやるものでしょ?」と思いながらついていったんですけど「りゅうきくんが相方だよ」と言って、いきなりステージに立たされたんです。
えぇ?ネタ合わせもなしに?
ネタ合わせどころか、出演することも知らなかったですから(笑)
そうなんですね(笑)最初はやらされた感じだったと。
でも、しんごちゃんが腹膜炎になって、マッサージが一か月できないことがあったんです。その時に、自分がちゃんとお笑いコンビの相方になって、しんごちゃんを支えたいと思ったんですよ。
なるほど。そういう経緯があったのですね。
今はまだ僕が甘えているだけなんで、大きな仕事を取ってきてしんごちゃんを喜ばせることがこれからの目標ですね。
最後になりますが、「やる気が出ない」「自信がない」といった悩みを抱えている読者のみなさんに向けて、夢に向かって頑張るためのアドバイスをお願いします。
大丈夫、なるようになる。心配するな!
大切なのは「 やるだけやればなんとかなる」、そう思って生きることではないでしょうか。「これ以上、なにをするの?」というところまでとことんやっていれば、だいたいのことはなんとかなるものです。
そして、僕は「自分は運が良い」と思うようにしていますよ。
運ですか?
はい。例えば電車に乗り損ねたときに、「ふざけんな!」って最初に思うじゃないですか。でもその後で、「次来る電車に、運命の女性が乗っているんじゃないか?」と勝手に思い込むんですよ。結局ぜんぜんいないんですけど、そう思えれば「まあしょうがない!」ってなりますよね。
しんごちゃんと一緒にコンビを組みたいっていう人だって、世の中にはたくさんいると思うんです。
だから僕は、本当に運が良い。感謝しかないですね。
とても前向きになれるお話をありがとうございました!
これからの渋谷りゅうきさんと、おいなりさんの活躍を期待しています。
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この記事を書いた人
勝部晃多(かつべ・こうた)
やる気ラボの娯楽記事担当。23歳。ハウストラブルコラムやIT関連のニュースライターを経、2019年8月より現職。趣味はプロ野球・競馬観戦や温泉旅行、読書等と幅広いが、爺臭いといわれるのを気にしているらしい。性格は柴犬のように頑固で、好きな物事に対する嗅覚と執念は異常とも評されている。
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