新納一哉さん、ゲーム開発にかける想い「やりたい気持ちに、ウソをつきたくない」
2020.07.29
仕事・働き方
2020.01.10
家庭、学校、職場。私たちの暮らしはつねに人間関係の中にあります。そこで時として抱え込むモヤモヤとしたストレス。それは私たちのモチベーションを大きくゆさぶります――
さまざまなゲストが持ち込む人間関係のアレコレ。周りに知られるのはちょっと恥ずかしい悩みについて、動物に扮して”人間関係の心理学者”齊藤勇先生と語り合う連載です。
今回のゲストは、職場の同僚がジコチューすぎて困っている女性のお悩みについて齋藤先生からのアドバイスをご紹介します。
サイトウ先生
(立正大学心理学部名誉教 授 齊藤 勇 先生) 「人間関係」を専門とする心理学のエキスパート。 日本ビジネス心理学会長。
セブ島などで英会話学校のアドバイスをしたりといろいろ大活躍のスゴい人。とても気さくなおじさまです。
トラさん
今回の相談者。誰に対しても気配りのできるワーキングマザー。優しい顔をしているが、内面は猛獣!?怒らせると怖いかも。
こぶた
やる気ラボスタッフ。ラボに新しいアルバイトさんが増え、少しは頼られる存在に(?!)しかし、たまに学生アルバイトに同化して見えるのはなぜだろう(わんこ談)
わん子
やる気ラボスタッフ。年齢不詳の女性会社員。娘たちのスマホ撮影技術の高さに驚かされる。いつも見たくないものを全てキレイに隠した、ばえる写真を撮ってくれて助かっている。
2020年が始まりましたね~!東京オリンピックもあることだし、ラボにもスタッフが増えてきたことだし、今年は「イジられキャラ」から「頼られキャラ」になれるよう頑張ります!
ムリ(笑)
さて、本日のお悩み相談はトラさんです。同僚にちょっと困った方がいらっしゃるということですね。私も同じです。お互い大変ですね。
ちょっとちょっと!
それ、僕のことですか?
さて、その同僚にどのような事で困っているのですか?
…(汗)。と、とりあえずよろしくお願いします。
その同僚、自己中心的な言動が多いんです。例えば、自分が早く帰るからという理由で仕事を頼んできたりするのですが、こちらがお願いした時には「嫌だ」と断られてしまうんですよ。
それ、酷いですね(汗)
ある意味、興味ありますね。その人に。
確かに大変ですね。「この前やってあげたよね」とはならないのでしょうか?
そうはならないんです…。ギブアンドテイクで、そうなって欲しいところなのですが…。
例えば「次は私もお願いするかもしれないから今回はやりますね。」という感じで伝えてみるのも良いと思います。人から押し付けられることが、こんなに大変だということがわかるかもしれません。
先生、でも、「 かもしれない…」というレベルですよね。
そうですね。実際改善されるかどうかはわかりませんが、やらないよりはずっと良いですね。
グループは交換関係でできているので、まずはその関係を認識してもらう必要があります。そういう方は自分の言動が自己中心的だと気付いていないですからね。
気付いていないんですか⁉
気付いていないから“自己中”なんです。
たしかに(笑)
自分の主張が強い人ばかりのグループの中に行けば、お互いに言いたいことを言い合って、ぶつかるところはぶつかるので気が付かないとやっていけません。
しかし、皆が協力的で良い人がそろっているという今の環境の中では、自分から気が付くのはかなり難しいですね。
そうなんですね…。
その方は周囲が困っていることなんて知らないですから、ますます今のままで良いのだろうと思ってしまうんですよね。気が付く機会もないという感じです。
では、チームよりも個人に任せるような仕事の方が向いているのでしょうか?
そうですね。しかし、世の中にそういった仕事がどれだけあるのか…というところですよね。芸術家ならさておき、会社は社員同士が最低限協力し合わないと成り立たないですからね。
うんうん。それが会社員ですよね!
キミはよく単独行動するから会社員として熟成されてない。
熟成されたらベーコンになってしまいますね(笑)
せ、先生まで…。
会社員は給料の70%が人間関係だとまで言われます。そのぐらい人間関係が大切なので、困ったメンバーの方には上司や仲間からの圧力で段々と関係性を理解してもらえるようにしていく必要がありますね。
圧力ですか。険悪な雰囲気になると仕事もやりにくいと思って、表に出さないように気を付けていたのですが、そうすると余計にモヤモヤが溜まってしまうんですよね。
仕事のことでイライラするならまだしも、人間関係でイライラしてしまうのはもったいないですね。しかもたった一人のために。仕事に影響が出てしまいますもんね。
そうなんですよ。メンバーが自己中心的なだけでなく、上司もそれを見ていながら全員に対して同じ評価をすることにも納得がいかなくて。
なるほど。
それで、上司に相談をしたのですが、かけあってもらえなかったんです。
それは一人で相談されたのですか?
そうです。周りのメンバーを巻き込んだら悪いと思って「個人的な意見」ということで話したのですが、効果はありませんでしたね。
一人で話すと、「あなたの個人的な意見ですね」と無視されてしまいますよね。上司も部下のクレームを一つ一つ聞いていたら身がもたないので、逆に「困ったやつが出てきた」みたいになっちゃうんですよね。
「困ったやつ」と思われてもいいかもと考えた時もありました。自分が自己中心的な人よりも嫌な人間になればいいのかなんて…。
だいぶ心がすさんでしまったんですね…(涙)
その困った同僚は、要するに気が回らない人なんです。でも、気が付いているあなたが、気が付かないふりをするのはかなり大変ですよ。仮面をかぶって行動するのでは自分が疲れてしまいます。
そうですよねぇ。私達も困っていて…。
「私達」ということは、何人かで話しているということですね?
あ、はい。
チームのメンバーは何人ぐらいなのですか?
管理職含め6人で、私と同じ立場の者が4人です。私を含めた3人が困っているという状況ですね。こんなに少ない人数なのに、なんでうまくいかないんでしょう。
ご自身を含めて3人のメンバーがいるということはチャンスです!
え?
実は、集団としてパワーを発揮する数が“3”なのです。そこで、集団心理で一番重要な“集団圧力”を意識してみると良いかもしれません。
集団圧力ですか?
よく子どもって「みんなが持っているから自分も欲しい」とか言いますよね。
それで、みんなって誰なのかと聞くとせいぜい3人ぐらいなのです。そのぐらい集団の中で3人がそうだと言うと、社会心理的な圧力になってしまうのです。
3人で言えば、同僚や上司も変えられるのですか?
変えられます。まずは上司から変えていきましょう。
上司は管理職ですから、人間関係を統率しないといけないので「みんな困っているんです!」と3人から言われたら圧倒されてしまいます。NOと言えずに変わらざるをえません。
3人が効果的というのは、友人関係などでも同じなのでしょうか?
同じです。人間はもともと集団生活を送ってきたので、その名残かもしれません。本能的に3人って心強いんですよ。
1人だと、自分は正しいのか間違っているのか判断が難しい。2人でもまだ不安なのですが、3人になると急激に強くなるのです。強くなった勢いで間違った道に行く可能性もありますが(笑)
勉強になります(笑)
機会を見て上司に話せればと思うのですが、効果的な言い方はありますか?
言い方よりもタイミングですね。上司もその方の言動には気が付いてはいますから、おかしいなと思うことが起こったらその瞬間に言うことが大切です。
そうなのですね。
子どもを叱る時は、「その瞬間に叱れ」と言うように、その瞬間を捕まえて言うことが大事ですね。上司と子どもを一緒にしては問題があるかもしれませんが…。
「昨日のあれがよくなかったとか、あの時もこうだった」なんて過去のことを引っ張りだしてきて長々言っても効果的ではありません。
じゃあ私はタイミングを逃してしまいましたね…。
ご相談の様子からですと、また起こりますから大丈夫です(笑)
今度そういう事象が起きたら、早めに行動できるようにしてみてください。
即効性が大事だということですね!
そうですね。タイミングと集団の力を意識してみてください。
普通は3人集めるのが結構大変なんですよね。2人はそんなに大変ではないのですが、あと一人誰かとなるとなかなか難しい。今回はギリギリ3人集まれることを考えれば恵まれていると思いますよ!
今日は面白いお話も伺えてなんだかすっきりしました。3人がタイミングよく言える機会をつくってみます。今日はありがとうございました。
ジコチューな人と仕事をする対処法
ジコチューな人には「仕事が人間関係で成り立っていること」を気づかせていくことが必要。
そのためには、困っている人を”3人以上”集めて、上司に改善要求をする。
【第11回】「人間関係の心理学」は、 どうしても好きになれない人と仕事をしていく方法を知りたい女性ゲストが登場します。お楽しみに。
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この記事を担当した人
わん子
やる気ラボに古くからいる微魔女犬。やる気が失せると顔にでるためわかりやすい。my癒しは、滝と戦闘機と空を見上げること。