新納一哉さん、ゲーム開発にかける想い「やりたい気持ちに、ウソをつきたくない」
2020.07.29
仕事・働き方
2019.07.2
川崎:お二人が学生ベンチャー食堂の活動に興味を持ったのは、ご入学されてからでしょうか?
木村:もともとこの大学にしようと思った決め手が、学生ベンチャー食堂があるというところだったんですよ。
陳:僕もですね。高校2年生のときから、将来は起業したいと思っていました。
川崎:どんなタイミングで起業に興味をもったんでしょう。
陳:中華料理店を経営していた親の影響が大きかったと思います。 やりがいを感じて働いているように見えたんです。特に、お客さんと話しているときは楽しそうでした。いまなら、その気持ちが分かります。
川崎:そして、経営学を学べる大学を進学先に選んだと。
陳:面接試験で「学生ベンチャー食堂をやりたい」とアピールしたところ、入学できました。
川崎:木村さんはいかがですか?
木村:私の場合、両親は飲食店経営者ではないのですが、もともと料理をするのが好きでした。実際に自分が作ったものを、誰かにおいしいといってもらいたい。そこで千葉商科大の取り組みを知って――これはいいなと。
川崎:大変そうだけど、いいなと。
木村:大変そうだけど、いましかできないからこそ、やってみようと思いました。
川崎: 学生ベンチャー食堂は公募制です。新規に参加するためには大学に事業計画書を提出し、採用される必要があります。
入学してから、どんな準備をしましたか?
陳:まずは資金です。高校時代からアルバイトをして起業資金を貯めていました。次に、応募に必要な事業計画書。授業で経営学やマーケティングなどを学びながら、学内の学生のニーズを知るため100人以上の学生にアンケートを取りました。
川崎:入学してから1年以上の時間をかけて、じっくりと準備をされてきたようですね。
陳:実際に自分が大学の学食を利用していたこともあり、お客さんの目線で感じたこと、気付いたことをもとにして考え続けました。長い行列に並ぶのが嫌だ、値段がちょっと高い、もっとバリエーションが欲しい…
川崎:そういう率直な気づきもどんどん事業計画に盛り込んでいったんですね。
木村:私も同じような流れです。お店をオープンする前に、学生にどのようなメニューがいいかアンケートをとりました。110人分。
野菜や魚を使ったメニューはほかの店舗にはなかったので、そこでお店の個性が出せると考え、事業計画書をつくっていきました。
オープンしてからもアンケートやヒアリングはひんぱんにやっています。
いま、 日替わりのイチオシはオムライスです。作るのは大変ですが、お客さんからも評判の良いメニューです。
川崎:(聞いてるだけでお腹すいてきたな…)
木村:また、開店に必要な手続きのやり方などは、学校側からやり方を教えていただけました。例えば、食品衛生責任者資格の取得、営業許可の取得、個人事業の開業届出など。そこは安心でした。
陳:僕の場合、親に積極的に相談できるという環境もありがたかったです。飲食店をやっている大先輩なので、やはり頼りにしていましたよ。例えば、食材を仕入れる業者を紹介してもらったり、味見をしてもらったりしていました。
川崎:バックアップをしっかり受けることができたということですね。
とは言え、どんなお店をつくりどんなサービスを届けるのかは、お二人とも自分自身の力で考えられました。すごいことだと思います。