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2020.07.29
子育て・教育
2019.02.19
【書評】【教育】【育児】【小学生】【保護者】
子どもをむりやり机に向かわせるのではなく、子どもが自分から勉強するようになる――。そのために何をすればいいのかヒントやアドバイスを分かりやすくまとめている本は、意外と多くありません。この一冊は、小学生の子どもをもつ保護者の方々に、多くの示唆を与えてくれるものとなっています。
(文・こぶた2号)
子どもを「勉強しなさい」としかりつけて無理矢理机に向かわせても、そう簡単には効果が上がりません。一時的に机に向かったとしても、しばらく経てばもとに戻ってしまいます。そうなってしまうと、保護者としてはどうしてもいらだってしまうもの。つい、声を荒らげて怒ってしまうこともあります。こうなると悪循環です。
逆に、子どもの「やる気」を引きだし、自分から机に向かって勉強する習慣を身につけさせることができれば、結果はついてきます。習慣を身につけさせるためには、子どもが自然に勉強に取り組めるようになる環境づくりが大切です。
では、具体的にどのような環境を子どもに与えればいいのでしょうか? そのヒントを得るためにうってつけの一冊が、札幌市立羊丘小学校校長を勤めた横藤雅人さんの 『5つの学習習慣 驚くほど子どもが勉強しはじめる』(合同出版) です。
横藤さんは小学校での豊富な指導経験を持つほか、教師向けの講演のほか、保護者向けの家庭教育の在り方、学校との連携の仕方などの講演を多数行っている人物です。平成28年度からは北海道教育大学(札幌市)で、学校臨床教授として教員養成の仕事にも取り組んでいるそうです。
本書は、そんな横藤さんが「子どもの学習習慣をつけるための50のヒント」をまとめたもの。横藤さんが小学校で受け持った子どもたちの保護者に伝え、実際に効果が見られたものを厳選して紹介しています。
「勉強させるには、やっぱり子ども部屋は必要かな?」「筆箱はシンプルな方がいいのかな? 楽しい方がいいのかな?」「家では何分勉強させればいいんだろう?」「子どもに、『なんのために勉強するの?』って聞かれたら、どう答えよう…」「がんばったあとにごほうびを与えるのって、良いの? ダメなの?」――こうした、保護者のさまざまな悩みに答えるヒントやアドバイスが盛りだくさんとなっています。
本書は5部構成になっており、特に最後の「子どもをその気にさせるひとこと」は、子どものやる気を引き出すために大切なヒントが詰まっているように感じます。保護者のひと言が子どもに与える影響力は、考える以上に大きいものです。「がんばって!」という言葉も、タイミングによってはかえって子どものやる気を削いでしまうことすらあります。子どもへの声かけについてどう考えればいいのか、さまざまな示唆が得られるはずです。
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